こんにちは。 「Suraface&Architectureの本棚」では、Surface&Architectureのメンバーが、これからの体験や新しいデザインを考えるときに「これぞ」と思う一冊を紹介しています。 今回は、「その一冊に、その一節に出会ってから、自分の考え方がすっかりと変わってしまった...」。 メンバーにそんな体験をもたらした「わたしを変えた一冊」を、ご紹介します。 秋の夜長に、物思いにふける。そんな自分と向き合う大切な時間におすすめです。

自分の「常識」がガラガラと音を立てて崩れる3冊

第1回目は、自分の「常識」がガラガラと音を立てて崩れた、そんなハッとさせられる体験をもたらした3冊を、メンバーそれぞれが印象的に感じた一節とともにご紹介します。

『クジラは潮を吹いていた。』

私を変えたこの一節

「同じモノでも、人によってモノの捉え方は全く違うのである。 とかくこのあたりまえのことを忘れがちだ。」

  これは物だけではなく人や出来事などあらゆるものに当てはまります。同じ"もの"が人によって特別なものであったり、取るに足らないものであったりする、という当たり前のことを普段から意識できているか。言い換えると、常に一つのものを多角的に捉えられているか、という視点は、そのものに対する理解を深める(少なくともその姿勢でいられる)とともに、心を穏やかに保ちつづけるための秘訣のような気がしています。 (岩田)  

『アインシュタイン 150の言葉』

私を変えたこの一節

「常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。」

常識 という一見するとフラットなものが、別の視点で見れば一方的に決めつけた偏ったものの見方でしかないという事に気付かされて、それ以降常識という言葉を使わないようになりました。 (土田)  

『君たちはどう生きるか』

私を変えたこの一節

「ところで、君自身はどうだろう。君自身は何をつくり出しているだろう。世の中からいろいろなものを受け取ってはいるが、逆に世の中に何を与えているかしら。」

「私はこうしたい。こうなりたい。」人生で何をしたいかと考えていたとき、この本と出会う前までは、「自分にメリットがあるから、やる。」と利己的なことしか考えていなかった。この世界で生きることって、一人だけでは無理だ。目を閉じて、服を縫いてくれる人、お米を栽培してくれる人、家を建ててくれる人と、会ったことのない人たちの姿を想像してみた。皆さんのおかげで、今、私は生きている。 「私はこうしたい。こうなりたい。」今でも、たまに人生で何をしたいかと考えているが、 「相手が喜ぶから、誰かの役に立つから、頑張ってみたい」と思い始めた。 仕事でも、私事でも、やる気が出ない時があるけれど、視点を個人レベルから社会レベルに変えてみて、作ったものを使ってくれる人の笑顔を先に想像してみたら、やる気が湧いてきた。 (陳)  
いかがでしたか? 次回は、「わたしを変えた一冊」の2回目をお届け予定です。
(本を読んだ感想などもお待ちしております!)